180SXの写真は、一枚も残っていない

180SXについて、今でも少し後悔していることがある。

写真が一枚も残っていない。

本当に、一枚もない。

写真を撮るという習慣がなかった

当時は携帯電話もなかった。フィルムカメラが当たり前の時代だった。

今のように、スマートフォンを取り出して何枚でも撮影することもできない。

そして何より、自分自身に写真を撮る習慣がなかった。だから180SXの写真を撮らなかった。

あれだけ好きだった車なのに。いろいろなところへ走りに行ったのに。

一枚も残っていない。

今になって思う。撮っておけばよかったなと。

記憶の中にしかない180SX

今、自分の記憶に残っている180SXは、

黒いボディ。

リトラクタブルヘッドライト。

MT。

レカロのセミバケット。

知り合いから格安で譲り受けた16インチのホイール

そして、走っているときの感覚。

それくらいだ。

写真がないから、誰かに見せることもできない。「こんな車だった」と説明するしかない。

でも、だからこそ不思議なこともある。

写真はないのに、あの頃のことを思い出すと、ちゃんと車が浮かんでくる。走っていた道路も、なんとなく思い出せる。エンジンの音や、運転席から見た景色も。

記録がないからといって、時間まで消えてしまったわけではないのだと思う。

今の180SXを見て、少し驚く

最近はJDMという言葉をよく目にする。そして180SXの中古車価格を見るたびに驚く。

「こんな値段になっているのか」と。

自分が購入した頃は、新車で300万円ほどだったと記憶している。それが今では、当時の新車価格を上回るような個体まである。正直、不思議な感じがする。

当時、自分の周りで180SXを選ぶ人が特別多かったという印象もなかった。自分だって、本当はS13シルビアが欲しかった。それが終売になっていて、180SXを選んだ。

そんな感覚だった。

それが何十年も経って、世界中から注目される車になっている。

人生というのは、分からないものだ。

今度は、ちゃんと残してみようと思う

180SXの写真は残っていない。だからこそ、今度は残してみようと思う。

車。

バイク。

道路。

景色。

音。

その日に感じたこと。

全部を記録する必要はない。

ただ、

「この時間は確かに自分が走った時間だった」

と思えるものを残していきたい。

180SXの写真はない。でも、あの頃に走った時間は、自分の中には残っている。

その続きを、今度は映像と音で残してみたい。それが、Ride Horizonを始める理由の一つなのだと思う。